東京21法律事務所所属

弁護士 広津 佳子  Lawyer Keiko Hirotsu Official Site

ブログ
2017/3/26
京都・北野天満宮の梅
 2017年3月20日の休日を利用して、梅で有名な京都の北野天満宮の梅苑に足を運びました。
 2017年3月12日の小石川植物園では、残念ながら梅を見ることができなかったところ、京都では、見事な梅(51種類5000本)を見ることができました。

 今回の京都散歩で、初めて知ったことがいくつかあります。まず1つは、上七軒の求人募集状況です。「上七軒」は、北野天満宮の再建の際に残った資材を使って7軒の茶店を建てたことに由来する花街で、北野天満宮近くにありますが、その上七軒の店舗には、主に女子大生をターゲットとした手書きの求人募集広告が貼ってあり、なんと、時間給として「790円~」や「810円~」とあって、平成28年10月から発効された新しい最低賃金(京都の最低賃金時間額は831円)より低い金額でした。
 しかし、上七軒を出た大通りの店舗には、この最低賃金額より高い時間給の求人広告が貼付されていました。上七軒は、室町時代から続く、インターナルな世界の中で現在も生きているのか、それとも京都には著名な大学が複数あり、賃金が低くても京都に初めて来た女子大学生は上七軒でのアルバイトに関心を持って来てくれるという自信の現れなのか分かりませんが、周囲も注意をしないようで、法律家として、とても寂しい気がいたしました。

 また、北野天満宮の近くには千本釈迦堂があります。ここの阿亀像は、千本釈迦堂の本堂建築の棟梁の妻で、重要な柱の寸法を間違えて短く切り過ぎて悩んでいた夫のために、毎日祈念して、天のお告げを得て夫に助言し夫の窮地を救ったところ、「専門家でもない女性の知恵で棟梁が大仕事を完遂したと言われては夫の恥になる」と心配して自害された阿亀さんをお祭りした像です。

 自害する阿亀さんの価値観は、現代では理解ができない方が多いと存じますが、阿亀さんの意に反して、阿亀さんの功績はしっかりと後世に伝えられているというのが、おもしろいと思いました。
本堂の中には、たくさんのおかめ人形が展示され、奉られていて、おかめさんは、夫婦円満・子授けを暗喩する興味深いものをお持ちでした。お参りされると、縁結びや夫婦円満、子授けに御利益があると言われていますので、一度、足を運んでいただくとよいと思います。
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