東京21法律事務所所属

弁護士 広津 佳子  Lawyer Keiko Hirotsu Official Site

ブログ
2017/3/12
小石川植物園
梅が楽しめる頃と思い、小石川植物園(東京大学大学院理学系研究科附属植物園)に行って参りました。

 しかし、もはや遅かったようで、咲いていた梅はわずかで、むしろ、早春桜が咲いていました。観賞用というより、研究施設のためなのか、梅林は所狭しと多品種が植えられているのですが、桜(ソメイヨシノ)のエリアは広々としていて、ソメイヨシノ林では、多数の親子連れのグループが、”だるまさんが転んだ”で楽しんでいたのが、印象的でした。

 私が最も心に残ったのは、スズカケノキです。明治9年に導入され、日本で最も古いスズカケノキの1つだそうで、さすが139年以上の樹木だけあって、その大きさ、力強さ、安定感に圧倒されました。見事です。
 
 おもしろかったのは、ニュートンのリンゴの木と、メンデルのブドウです。
 ニュートンのリンゴの木は、りんごが木から落ちるのを見て万有引力の法則を発見したという、そのリンゴの木が接ぎ木により分譲されたものを、小石川植物園も接木して栽培したそうです。ただし、最初から小石川植物園で預かる予定があったわけではなく、イギリスから羽田国際空港に到着したニュートンのリンゴの木はウィルスに感染していて、本来は、国内の植物保護のため焼却処分をしなければならなかったところ、特別に、小石川植物園で預かって隔離栽培をしてウィルス除去を行い、ようやく、日本国内に輸入が認められたそうです。小石川植物園の庭に植えられて公開をされたのは、羽田国際空港に上陸してから15年余を経過してからのことだそうで、ありがたい木は、一筋縄ではいかないようです。

 ただ、このニュートンのリンゴの木は、リンゴの実はつきにくいとのことでした。私のような、物理学にも植物学にも疎い者にとって、果実が付きにくい、目の前のリンゴの木がどんなにありがたいものなのか実感がわかず、まさに、「猫に小判」状態でした。

 ニュートンのリンゴの木の隣にメンデルのブドウがありますが、こちらは、メンデルがブドウの育種の研究を行った、チェコの修道院にあったブドウが分譲されたもので、最初から小石川植物園に植える予定で分譲されたとのことでした。メンデルと言えば、エンドウですが、なぜメンデルがブドウの育種研究をしていたのか、その理由については、ネット情報によると、メンデルは自分が見つけた遺伝の法則をブドウでも証明したかったそうで、あるいはおいしいブドウ酒を作るためにブドウの品種改良をしていたとも言われ、いずれにしても、ありがたいブドウの木のようです。

 教科書でしか知らなかった偉人が身近に感じられ、足を運んでよかったです。
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