東京21法律事務所所属

弁護士 広津 佳子  Lawyer Keiko Hirotsu Official Site

ブログ
2016/8/17
京都 上賀茂神社、下賀茂神社の特別拝観
夏季休暇を利用して、京都の上賀茂神社と下賀茂神社の本殿の特別拝観に行って参りました。
 上賀茂神社の神職のご説明によると、本殿の北北西の秀峰神山の頂上には磐座があり、2600年以上前からお祀りされ、京都で最も古い神社であることも初めて知りました。京都は、20数年前の司法修習時代から縁があって、時折、訪ねておりましたが、知らないことが多々あり、その奥深さを痛感しました。

 両本殿を拝観して、最も驚いたのは、狛犬です。両本殿とも、非常に色鮮やかな狛犬がありました。本殿に向かって右側(あうんの「あ」)に、全身金色・一部緑色の獅子が、左側(あうんの「うん」)には、全身銀色・一部青で、頭に角のある犬がお祀りされていました。上賀茂神社の式年遷宮は21年ごとで、昨年10月に、12年かけて屋根の修繕を完了したのですが(国宝に登録されているため、修繕しかできない)、式年遷宮の際に取り換えた、380年前の色鮮やかな狛犬も間近で見ることができました。現在では、獅子と獅子、犬と犬という組み合わせが多いようです。
 この狛犬の色鮮やかさは、まさに、妖怪ウォッチのコマさんの姿でした。コマさんは、白っぽい体で眉の部分が青、弟のコマじろうは、金色(黄色)ですが、この色使いは、史実を根拠にしたものであることを理解し、感動いたしました(笑)。

 下賀茂神社のボランティアの方の説明によると、狛犬の犬側は女性を意味しており、女性は「角」を持っていると考えられていたため、狛犬にも角があるそうです。
 女性に「角」があるのは、女性が鬼になると思われているためでしょうか。そういえば、下賀茂神社の本殿の門には、ぶどうの欄間(ぶどうのらんまを見たのは初めてでした)が彫られているのを拝見しましたが、ボランティアの方の説明によると、イザナギの神様は、先に亡くなった妻のイザナミの神様に会うために、黄泉の国まで会いに行ったところ、お姿を見ないというイザナミの神様との約束を破り、その姿を見たことから、鬼女に追いかけられ、イザナギの神様が頭の飾りか何かを鬼女に投げたら、ぶどうに代わり、鬼女がぶどうを食べている間にイザナギの神様は時間を稼いで逃げたという神話の話もうかがい、女性と角が生えている鬼は縁が深いのかなと思いました。

 花嫁が「角隠し」を着用する和式の結婚式は、上記の縁起に由来しているとすると、長い伝統に則っているのだなと思いました。もっとも、結婚式が終わると、花嫁は、「角隠し」を外してしまいますので、「角隠し」には、女性は結婚初日から角をあらわにしても良い(本性を明らかにしてよい)という意味があるのかもしれません(笑)。
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