東京21法律事務所所属

弁護士 広津 佳子  Lawyer Keiko Hirotsu Official Site

ブログ
2015/12/13
EGS 株主との対話
 先日、これまでは製品である食品の製造過程で排出された野菜の一部を肥料としてリサイクルしていたが、新たに繊維会社に提供し、繊維会社はキャベツ等を染料として利用しているという食品会社の取組みをテレビで見ました。私が印象に残ったのは、インタビューを受けていた当該食品会社の担当者の所属部門の名称が、確か「環境・社会チーム」という趣旨のものだったという点でした(正確な名称を間違っておりましたら、申し訳ありません)。

 日本は少子高齢化が進み、国内資産が減っていく一方なので、必然的に日本企業の株式の保有先は外国の投資家となると言われ、日本企業も外国の投資家の関心事に目を向けることになります。かかる視点からは、EGS(環境、ガバナンス、社会)に関するメッセージを発することが欠かせないという趣旨のお話をうかがう機会がありました。このようなお話をうかがった後だったので、会社の中に「環境・社会チーム」という名称の部門を作り、、当該企業の持続的成長と直接的又は間接的に結び付ける試み(環境問題をビジネスとして利益に直結させる、環境への負荷を減らす、企業が基盤を有し、あるいは進出する国内外の地域のコミュニティから支持されるような試み等)をなさっていること、そしてかかる試みをテレビ、自社のホームページで積極的に伝えて株主との対話を意識されている取組みに、深い興味を抱いた次第です。IRの奥の深さを感じています。
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