東京21法律事務所所属

弁護士 広津 佳子  Lawyer Keiko Hirotsu Official Site

ブログ
2015/5/12
美貌格差
ゴールデンウィーク中に「美貌格差 生まれつき不平等の経済学」(ダニエル・S・ハマーメッシュ著、東洋経済新報社)を手にし、読んでみましたが、読み進む程、気の落ち込む本でした。

 ”見栄えのいい人のほうが稼ぎがよい”という事実を経済学の観点から論じている本ですが、弁護士に関しても、「美貌の弁護士にはお客もたくさん付き、案件の処理時間を長く申告でき、しかも高い時給で報酬を請求できる」、「化粧品を勧める人の容姿と化粧品が切り離せないのと同じように、弁護士の容姿は、まったく現実的な意味で、弁護士の提供する法律業務と結びついているのである」(弁護士の美貌を見て、裁判官なり陪審員なりを前にしたとき、あるいは他の弁護士の交渉のときに、この人なら勝利を勝ち取ってくれる可能性が高いと信じることが多いという意味のようです)などと論じられていました。私は、スピード感を持ってなるべく短時間でより多くのリーガルサービスを提供することができるよう心がけていますが、それは、外貌という制約から、そうせざるを得なかったのかと再認識した次第です。
 この本は、最後まで読んでも救いがありませんでした。ブサイク保護法ができても、大部分のブサイクの働き手は保護されず、顔に深刻な損傷のあるような、ごく一部の方が保護されて終わりであるという指摘で、私もそのとおりだと思いました。

 経年も含め、外貌は如何ともしたがいため、私は、これまで同様、美貌格差にめげずに、日々の努力を続けて参ります。
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